立命館大学との言語処理精度向上のための連携プロジェクトを開始しました
toittaチームではこの度、立命館大学との言語処理精度向上のための連携プロジェクトを開始いたしました。
本連携は、2025年7月31日に発表した武蔵野美術大学との連携に続く、「toitta」の教育・研究機関との取り組み第二弾のプロジェクトとなります。
詳細は以下よりお問い合わせください。
プロジェクト概要
本プロジェクトでは、立命館大学 上平崇仁教授(2026年4月開設予定 デザイン・アート学部、大学院 デザイン・アート学研究科)の経営学部ゼミにて、「toitta」を活用した研究を推進していただきます。
「toitta」は、リサーチャーが発話情報の分析に至るまでのスピードを高精度な書き起こしと切片の生成で加速するとともに、切片を活用した深い洞察によるインサイトの発見、仮説の精緻化などの分析プロセスをサポートする、生成AIを活用した発話分析ソリューションです。
はてなは、立命館大学との共同研究や、大学での「toitta」の活用を通じて得られる高度なフィードバックをR&D資源として、「toitta」の機能開発および改善に取り組みます。特に、日本語特有の表現や文脈理解における言語処理精度の改善に注力し、「toitta」が生成する書き起こしの精度や切片の品質のさらなる改善を目指します。
具体的な研究における活用として、上平崇仁教授の担当ゼミにおいて行われる、立命館大学と株式会社三井住友銀行の連携協定1をもとにした取り組みである共同研究での学生向けリサーチの分析や、2026年4月より立命館大学 デザイン・アート学部とともに開設される立命館大学大学院 デザイン・アート学研究科での質的デザイン調査法の研究での活用を予定しています。
取り組みの経緯
「toitta」は、ユーザーのインタビュー動画から「書き起こし」や分析素材となる「切片」を自動生成します。高いセキュリティ基準を設けており、導入企業のインタビューデータについて、AIの学習のための利用を行っていません。
そのため、「toitta」のエバンジェリストである日本ウェブデザイン株式会社の羽山祥樹氏・タグチマリコ氏2からの示唆や、導入企業3への定期的なヒアリング・インタビューから得られるフィードバックなどを参考に、新機能開発や機能改善などに取り組んでまいりました。
今回の取り組みは、武蔵野美術大学に続く、こうしたフィードバックの獲得の発展的プロジェクトです。
「学園ビジョンR2030」4に基づき「テクノロジーを活かした教育・研究の進化」などの目標に取り組む立命館大学と連携し、「toitta」の機能改善と、立命館大学における「toitta」を活用した研究の進化を目指します。
立命館大学 上平崇仁教授からのコメント
連携にあたり、上平教授からいただいたコメントは以下の通りです。
立命館大学上平研究室では、人々によるデザイン文化の創造の研究に取り組んでおります。本年度、経営学部で開講中のゼミナールでは、「若年層向けの金融サービス」をテーマにデザインリサーチを進めており、toittaを活用することでAI時代の方法論を切り開くことに挑戦いたします。
toittaの書き起こしと切片化の精度には本当に驚かされますが、特にリサーチャーの態度次第で「集中すべき概念化への注力」と「自動化してくれることへの甘え」の、どちらにも容易く転びうる危うさを持つツールだと感じます。改めて人間でなければできない仕事の意味を突きつけられているようでもあり、この葛藤に私自身も大きな関心を持っています。質的調査は、人力では不可能なスピードが手に入ることで大きく様変わりしていくでしょう。その新しい可能性を、AIデフォルト世代であるゼミの学生たちとともに探索していきたいと思います。
学校法人立命館について
概要: 立命館学園は、西園寺公望が1869年に開設した私塾「立命館」を創始とし、その精神を継いだ中川小十郎が1900年に設立した京都法政学校が前身で、2025年に創始155年、学園創立125周年を迎えました。立命館大学、立命館アジア太平洋大学に加え、全国に5つの附属校を有する私立総合学園です。
「学園ビジョンR2030」に基づき「テクノロジーを活かした教育・研究の進化」などの目標に取り組み、Society 5.0の実現に向けた人材育成と研究推進に力を入れています。