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Case Study

LIXILで自然と広がるリサーチの輪。toittaが支える現場の“聞く力”

株式会社LIXIL
  • 製造業・メーカー
  • 従業員数:5001名以上
  • リサーチ文化醸成

住宅設備機器・建材のリーディングカンパニーである株式会社LIXIL。同社ではこれまでも、ユーザーの声を起点にした製品改善やサービス開発に取り組んできました。ただ、従来のリサーチ業務では、情報整理や分析に多くの時間と手間がかかっていたといいます。そんな中、toittaの導入によってリサーチのハードルが大きく下がり、「やってみたい人」が自然と動き出す環境が社内に生まれました。今回はデジタル部門の藤田さん、CX部門の前嶋さんに、toittaがどのように広がり、現場にどんな変化をもたらしたのかを伺いました。

ユーザーの声で仮説がくつがえる体験が気づきに

──最初に、お二人の所属部署と業務内容について教えてください

藤田さん:現在、デジタル部門のデザインチームでリーダーを務めています。チームとしては、LIXILのWEBサービスやアプリのUX設計・改善に取り組んでいて、私自身は主に法人のお客様向けの業務システムなどを担当することが多いです。

前嶋さん:CX部門のリテンションマーケティング部に所属しています。LIXIL製品を選んでくださったお客さまの暮らしをサポートする、リクシルオーナーズクラブを運営する部署で、主に品質改善を中心に行っています。

──インタビューは主にどのようなプロジェクトで行われていますか?

藤田さん:私はここ1年ほど、ソリューション検証を中心に行っています。プロトタイプを使ってもらい、フィードバックを得る形で検証することで、技術ドリブンな開発に対してもユーザーの声を取り入れやすくなっています。

前嶋さん:主に、進行中のプロジェクトで、企画内容をインタビューで掘り下げたいときに行います。対象者はLIXIL製品のファンや購入者、サービス利用者などで、サービスを始める理由や製品購入の背景などを深掘りすることが多いです。インタビューは1度に5〜7名ほど実施することが多いです。

──特に印象に残ったインタビューはありましたか?

前嶋さん:製品に貼付されているQRコード1を利用した延長保証の登録に関するインタビューです。LIXILの一部の製品には、無料のメーカー延長保証を受けるための手続きを簡略化できるQRコードが貼付されています。このQRコードを読み込むと、製品品番などの情報が自動で登録フォームに入力されるので、とても便利です。当初は「QRコードは年配の方には使いづらいのでは?」という仮説を立てていましたが、実際には若い世代の利用率が低いことが分かりました。インタビューでその理由を尋ねると、 「子育てや仕事で忙しい中、製品ごとにQRコードを一つずつ読み取るのは手間がかかる」 という声が複数上がり、 製品を一括登録できないことへの不満が浮き彫りになりました。 この気づきは大きく、他部署にも共有し、改善のきっかけとなりました。

インタビューは大事。だけど、気合いが必要だった

──toitta導入前はどのような課題がありましたか?

藤田さん:インタビュー後のデータ整理や分析は完全に手作業で、非常に時間がかかっていました。使っていた自動書き起こしツールの精度も低く実用的ではなく、結果として手作業でやる方が早いという状況になっていました。

前嶋さん:インタビュー後の作業が大変でした。ユーザーの声は聞きたいし、インタビューの重要性は理解しているものの、情報共有や分析をする工程を思うと、実施に踏み出すのに気合いが必要で…

株式会社LIXILの前嶋さんがtoittaチームのインタビューに答えている様子
toittaチームのインタビューにお答えいただく、株式会社LIXIL・前嶋さん ※記事内には同社・藤田さんも登場

分析までの心理的ハードルが大きく軽減

──導入後、どのような変化がありましたか?

前嶋さん圧倒的に心理的なハードルが下がりましたね

藤田さん:インタビュー後の書き起こしが自動化されたことで、分析までの期間が短縮されました。CSVでの書き出しや、スピーカー情報の編集、再生機能なども実務で非常に重宝しています。

前嶋さん以前は数日かかっていた分析作業がtoittaのおかげで劇的に効率化されました。グルーピング機能(※)で、俯瞰して内容を把握できるのもとても助かります。

※ グルーピング機能とは、切片と対応する書き起こしデータの情報をもとに、生成AIを活用して切片を自動的にグルーピング(抽象化)する機能です。(画像はサンプルです)

──クロスレポート機能(※)についてもご活用いただいていると伺いました。

前嶋さん:はい。導入前はインタビュー内容をまとめるのに、まず文字起こしをして、それを切片化するために色分けして整理して…さらにそれをグルーピングして、抽出して、最後に人ごとの傾向をまとめて、という流れだったので、3人がかりで何日間もかかっていました。今はtoittaでインタビュイー情報を入力後、データをダウンロードし、スプレッドシートに貼り付けて写真を添付したレポートを作成しています。時短にもなり、本当に便利です。

※ クロスレポート機能とは、任意に設定した設問やトピックに基づき、複数のレポートを横断して表形式に整理する機能です。(画像はサンプルです)

LIXILで広がるtoittaの輪

──現在、社内で何名くらいの方がtoittaを活用いただいているんでしょうか?

藤田さん:現在はLIXIL社内で約80名がtoittaにログインしており、デジタル部門やCX部門、商品開発の部門など、幅広い部門に浸透しています。使い方もさまざまで、インタビューを実施する人、情報共有を目的に閲覧する人、会議の動画データをアップロードして次回アジェンダ作成に活用している人もいます。

──すごいですね。なぜそんなに浸透したのでしょうか?

藤田さん:実はtoittaをもっと社内で使って欲しくて、toittaチームに依頼をして社内説明会を開催したんです。2回開催して、合計約80名が参加しました。その結果、インタビュー音声のアップロード時間が1ヶ月で100時間を超え、大きな反響を得ました。説明会を通じて、インタビュー未経験者の関心も高まっており、今後さらに活用の幅が広がりそうです。

──説明会に参加することがインタビューへの関心に繋がったということでしょうか?

藤田さん:そうですね、説明会がきっかけで「自分もやってみよう」と一歩踏み出す人が増えている印象があります。

前嶋さん:説明会に参加したインタビュー未経験の部署から、相談を受けることも増えていますし、実際にデータをアップロードする人も増えました。「インタビューのハードルが下がった」と感じてもらえたのではないかと思います。

社内説明会開催時の様子

toittaをきっかけにリサーチの輪も広がった

──「自分もやってみよう」と一歩踏み出す人が増えているのはうれしいですね。

前嶋さん:D2C事業のチームから「ビジネスユーザーに向けてインタビューをしたいが、進め方がわからない」と相談を受けたこともありました。toittaを勧めたところ、若手メンバーが主体となって法人ユーザーへのインタビューをすぐに実施してくれました。インタビューを通じて得たインサイトから、事業化できるという手応えを感じたようで、そこからの展開は本当に早くて5ヶ月ほどでトライアルとして形になっていました。

──非常に早いスピード感ですね。なぜそんなにスムーズに進まれたんでしょうか?

前嶋さん:何より、インタビュー経験が浅いメンバーがツールの価値に気づき、主体的に使いこなしてくれたのが大きいですね。実はほとんど教える必要はなくて、toittaのレポート機能を見せたところ、「こんなにすぐにレポートが出せるんですね」と驚いていました。加えて、若手の熱意を、価値を理解する上長が後押ししたことも成功の要因なのかなと感じました。インタビューをきっかけにtoittaを活用し、高速な仮説検証につながったと伺いました。私自身も、そのスピード感には驚かされました。

今後の活用と展望

──最後に、今後toittaをどのように活用していきたいですか?

藤田さんtoittaは、すでに私たちにとって欠かせないツールになっています。これからもtoittaの力を借りながら、より質の高い分析に取り組んでいきたいです。また、実際に使ってみて、インタビューのハードルが大きく下がることも実感できました。だからこそ、「これからインタビューに挑戦して顧客のインサイトを探りたい」という社員にも、どんどん活用してもらいたいです。たとえば、社内でtoittaの活用事例を共有する発表会などを開いて、より多くのメンバーにその良さを体験してもらえたらと思っています。

前嶋さん:インタビューは「お客さまの声を直接聞くことで、より効果的な改善を行い、お客さまの真の満足度を高めるため」に実施しています。toittaは、それらを実現するための強力なツールになっています。今後もtoittaを活用し他部署にもリサーチ活動を広げながら、顧客満足度をアップする活動を社内に根付かせていきたいと思っています。


ユーザーの声を丁寧に拾い、行動につなげる株式会社LIXIL。toittaの導入によって、リサーチのハードルが下がり、ユーザー理解の輪が着実に広がりつつあります。同社で確実に根付くリサーチ文化が、これからの顧客体験づくりを大きく前進させていきそうです。藤田さん・前嶋さん、貴重なお話をありがとうございました!

撮影:関口佳代


  1. QRコードは (株)デンソーウェーブの登録商標です。

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