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Case Study

未経験でも迷わない。フォトクリエイトがtoittaで築くリサーチの習慣

株式会社フォトクリエイト
  • IT・ソフトウェア・SaaS
  • 従業員数:101〜500名
  • 既存事業改善

ユーザーの声に耳を傾け、そこから本当に必要とされていることを深く理解することを大切にしている株式会社フォトクリエイト。同社では、行動データだけでは分からないユーザーの思いを探るため、ユーザーインタビューを積極的に行うようになりました。今回はスクール事業企画部の前野さんと村上さんに、リサーチを進める中で感じた課題や学び、そしてtoittaの活用による変化を伺いました。

行動データだけでは見えない、ユーザーが本当に必要としていること

──まずは、お二人が所属されているスクール事業企画部について教えてください。

前野さん:フォトクリエイトでは、保育園や学校、スポーツクラブなどで撮影した写真をインターネットで販売する「スナップスナップ」というサービスを運営しています。保護者の方だけでなく、撮影を行う写真館や学校の先生方も大切な利用者です。それぞれに合わせた管理画面も含め、私たちのプロダクトだと考えています。スクール事業企画部では、そういったスナップスナップを中心としたスクール関連のサービスのプロダクトマネジメントとともに、事業全体の施策検討・実施を行っています。

──お二人の役割を教えていただけますか?

前野さん:スクール事業の事業企画部長として事業推進、年間売上目標に向けた企画の他プロダクトマネジメントなど、幅広く関わっています。

村上さん:スクール事業企画部のデータ分析グループに所属しています。その中で、既存サービスの改善やキャンペーンの立案を行うことが多いです。お客様の属するいくつかのセグメントごとに、テーマを決めてインタビューを行い、サービス改善や新たな企画を検討しています。

──ユーザーの声を聞く機会は以前から多かったのでしょうか?

前野さん:以前はリリース前後で新機能に関するインタビューは行っていましたが、サービスの提供している根本の価値である写真を通じて子どもの成長をどう捉えているのかを問い直す機会は多くはありませんでした。2019年にサービスをリニューアルするタイミングでインタビューを行ったものの、コロナ禍を経て教育現場の状況も変わっており、当時の情報が今のユーザーに合っているのか疑問を感じていました。

──そうした背景から、継続的なインタビューを始めたんですね。

前野さん:はい、「スナップスナップ」をご利用いただくユーザーは2025年3月時点で550万人を超えて、多くの方にご利用いただくようになりました。行動データは蓄積されていますが、それだけでは見えない、ユーザーに本当に必要とされていることを探る必要性を感じていたんです。

株式会社フォトクリエイト・前野さん

リサーチ未経験からの挑戦。価値マップ活用に向けて

──ユーザーの声を聞く中で、特に印象に残っているエピソードはありますか?

村上さん:一度利用したもののサービスから離れてしまったお客様へのインタビューです。あまり満足していないと思い込んでいたのですが、実際は毎回サイトを見て楽しんでくださっていたんです。買うかどうかはそのときの気分やタイミングで決めると話してくれました。数字だけではファンでいてくださる気持ちは分からないんだと実感しました。

前野さん:積極的に利用いただいているユーザーの方から「子どもが寝た後に布団を抜け出して、一人で写真を見ています」と聞いた話は印象的でした。行動や購入履歴はデータで分かっても、そこに込められた思いや習慣は対話でしか分からない。そういう話を直接聞けるのが、インタビューの醍醐味だと感じます。

──村上さんは、リサーチに取り組まれるのは初めてだったそうですね。

村上さん:はい、完全に未経験でした。以前はスポーツイベントの撮影に関連する部署で、カメラマンへの依頼や撮影ディレクションをしていました。分析チームに異動してからは扱うデータも、取り組むテーマも全く異なるので手探りでした。

──そんな中、インタビューで得た情報を整理するために「価値マップ1」を作成されていると伺いました。これはどのようなきっかけで始められたのですか?

村上さん:最初は進め方がまったく分からず調べていたところ、社内でtoittaを教えてもらいました。toittaのLPを見て「切片化」という言葉を初めて知り、価値マップの作成経験者に話を聞く中で「このやり方なら間違いないだろう」と一緒に進めることになりました。

前野さん:インタビュー後の成果を施策や機能にどう繋げるかが明確ではなかったので、まずはフレームワークに乗っかってみようと、価値マップの作成を進めてもらいました。インタビューとtoittaの導入は同時期でした。

──価値マップを作成したことで、何か良い変化はありましたか?

村上さんユーザー像が明確になりました。叙述化したユーザー像のキャッチコピーやイラストを生成AIで作成し、それがチーム内の共通のイメージや言語になりつつありますし、それによって施策のアイデア出しも活発になりましたね。

株式会社フォトクリエイト・村上さん

toittaは最初から分析できる状態を作ってくれる

──toittaは社内の方にご紹介いただいたのですね。

前野さん:ユーザーインタビューに取り組もうと調べていた際に、社内のエンジニアが「はてなが面白いサービスを作ったらしい」と教えてくれたのがきっかけでした。昨年の10月頃、toittaの正式版がリリースされる2タイミングでした。

──初めて使った感想はいかがでしたか?

村上さん文字起こしの話者分離がしっかりされていることと、全く知らなかった「切片化」を自動でやってくれることに驚きました初心者の私でも、最初から分析できる状態にしてくれる道しるべのような存在だと感じましたね。

前野さん:実は他AIツールでも同じことができるか試したのですが、toittaの方が品質が高かったですね。また、私自身参加していないインタビューを後から切片化されたものだけを見ても、深掘りするのが難しいと感じていたので、toittaのように動画とテキストが紐づいていることで、直接インタビューの音声に戻って確認できるのが非常に便利だと思いました

──導入前、プロジェクト単位でインタビューを実施されていた際にはどんなフローで行われていたんでしょうか?

前野さん:以前はインタビュー後、地道に文字起こしを行い、スプレッドシートで分類して機能に落とし込むという流れでした。この一連の作業を分担することが難しく一人で行っていたため、バイアスがかかりやすく、当時の資料を見ても「toittaを使い始めた今ならこうはならない」という仕上がりでした。また、インタビュー内容を他者に伝えるのも難しく、コラボレーションしにくいという課題がありました。

──toittaを導入したことで起きた変化はありましたか?

村上さん:文字起こしから切片化までをtoittaが自動で行ってくれるため、その後の分析作業に集中できます。特に、初心者が最初から分析できる状態を作ってくれるのが大きいです。

前野さん:インタビューの分析フェーズで、ホワイトボードツールで切片化されたものをグループ化する際、toittaのリンクからすぐに元の音声に戻って確認できるため、一気通貫でコラボレーションしながら作業ができるようになりました。これにより、メンバーがよりたくさん意見を出すことができる状態になったと感じています。インタビューのスキルは個々で高める必要がありますが、分析においてはtoittaがその敷居を下げてくれたと感じています。

──toittaでよく活用されている機能はありますか?

前野さん:文字起こしや切片化はもちろん、コラボレーション機能を活用しています。営業をグループ会社が行っているため、インタビュー内容の共有にセキュリティの面で手間がかかっていたのですが、コラボレーション機能リリース後はすごく共有がしやすくなりました。現在、村上さんが担当しているインタビューだけでなく、新規プロダクト開発に関わる別のメンバーもtoittaを活用しており、グループ会社が関わる領域なので、共有に役立っています。共有を受けた側からも、誰がどのタイミングで発話したかをすぐに確認できる点が使いやすいと好評です

コラボレーター機能:他部署や社外関係者との安全なデータ共有が可能になり、チーム単位でのアクセス制限がより厳格に行えるようになります。

toittaが後押しする、スキルの向上とリサーチ文化の浸透

──今後、リサーチを社内でどう活用していきたいですか?

前野さん:やはりインタビューのスキルを持つ人を増やしたいです。村上さんが良いお手本になっていて、toittaを活用すれば未経験でも一定の水準で取り組めると実感しています全社で「ユーザーの声を聞く文化」を根付かせたいですし、チームの枠を超えてもっと共通認識を持てるようにしていきたいと考えています。

村上さん:実は別の部署からもインタビュー勉強会の開催を依頼されており、今後は私が講師役を担っていくことになりそうです。toittaのセミナーなども参考にしながら、社内でのリサーチ活用を広めていきたいです。


未経験からユーザーインタビューに取り組み、toittaを活用する中で価値マップを形にした株式会社フォトクリエイト。チームにアイデアや意見が自然と集まる環境を育んできました。今後はさらにtoittaを活用しながら、社内にリサーチ文化を広げ、ユーザー理解を深める挑戦を続けていく同社の歩みに注目していきたいと思います。前野さん・村上さん、貴重なお話をありがとうございました!

撮影:小野奈那子


  1. ユーザーから得られた発言や行動の共通点を探してグルーピングし、体験価値の全体像を視覚化したもの

  2. toittaは2024年7月にβ版を、10月に正式版をリリースいたしました。

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